コンサルティングサービスの需要拡大に伴い、近年ではフリーランスのコンサルタントの人数が増えています。
ファーム所属のコンサルタントの中でも、フリーランスでの活動を視野に入れている方は増加傾向です。そこで、この記事ではフリーコンサルタントの仕事内容やメリットをご紹介します。
フリーコンサルタントとは?
フリーコンサルタントとは、業務委託契約を通して外部から企業のサポートを行うフリーランスのコンサルタントのことです。
働き方改革によってフリーランスを含め多様な働き方が推進される現代において、ワークライフバランスや柔軟なワークスタイルが重視されるようになりました。
そうした背景もあり、自由な時間を確保しつつ収入の増加も見込めるフリーコンサルタントの人数が増加しています。
フリーコンサルタントの年収は?
アサインできる案件やアベイラブルの期間、どれほどの密度で働きたいかなどにより収入は大きく上下しますが、当サイトWithConsulで扱っている案件ではフル稼働のパターンが多めです。
フルでアサインされた場合、1ヶ月の報酬は約100万円から250万円までのレンジがあり、120万~180万がボリュームゾーンとなっています。
また、システムの要件定義から納品までを一貫して担当するITコンサルの案件では、年間の契約で報酬1000万円以上という条件もあります。
もちろん上記案件は一例の上、自身の経歴によりアサインが可能な案件数も上下します。あくまで参考値として、「常時フル稼働すれば年収1000万以上を狙える」と認識しておきましょう。
フリーコンサルタントの仕事内容は?
フリーコンサルタントの仕事内容は、ファーム所属のコンサルタントと同様に業界の分類によってさまざまです。また、自身の経歴によっても担当できる仕事内容は変わってきます。
クライアント側がフリーコンサルに発注する背景を考慮すると、人員が不足しているプロジェクトへのアサインが比較的多めです。クライアント企業の社運を賭けた新規プロジェクトに充分な人手を確保するべく、フリーコンサルタントに声を掛けるケースが多く見られます。
プロジェクトの最高責任者や会社の経営に関与するような、コンサルティングファームで言うところのパートナークラスが担当する案件もWithConsulでは扱っています。
企業の中核となる案件にどれほど携われるかは、ファーム所属のコンサルとしての経歴やフリーコンサルとしての経験、契約するクライアントとの信頼関係によって左右されます。ファーム所属と比べ、より信頼・信用が仕事内容を左右すると言えます。
フリーコンサルタントのメリットは?
コンサルタント側のメリットについて
フリーコンサルになる大きなメリットは、自分が興味のある案件や思い描くキャリアパスに沿った案件を能動的に獲得しにいけるという点です。
企業所属の場合は、どうしても会社都合で自身の意図しないプロジェクトにアサインされてしまうことがあります。一方、フリーコンサルであれば案件選択はすべて己の裁量でおこなえるため、そうしたおそれが無くなるのです。
また、フル稼働で工数100%という条件以外の案件や、クライアント先に常駐する必要がない案件もあり、自由なワークスタイルを取れるのも強みのひとつです。
業務委託契約の場合、契約内容に記載がない限りはフリーランスの業務時間や仕事場所を後付けで制約出来ない決まりになっています。そのため、契約内容次第では時間や場所に縛られないワークスタイルが可能なのです。
また、同等の案件でもファーム所属より平均して1.5倍程度の報酬額を狙うことができます。コンサルティングファームは売上額とコンサルタントへの報酬額との差分で経営を行っているため、フリーランスであればその差分を埋めることが可能であるためです。
クライアント側のメリットについて
コンサルティングを依頼するクライアント側としては、案件単位で人員を確保することができる点と、自社にないノウハウを外部のフリーコンサルから得られるという2点が大きなメリットです。
例えば中~大規模のアプリケーションのリリースを行うプロジェクトの要件定義からリリース作業、運用・保守までの一連の流れを考えると、リリース前には人員を厚めに確保しておきたい一方で、開発開始段階や運用保守段階では自社のリソースで足りるというケースが想定できます。
このケースで必要な人員をすべて社員として採用すると、リリース後に人員が余ってしまうことが考えられます。そこで、案件単位で契約を結べるフリーコンサルを動員することで、プロジェクトの緩急に合わせた柔軟なリソース活用ができるのです。
また、フリーコンサルタントは出身のファームや経歴が多岐にわたるため、1人1人が異なる知識やスキルを持っています。フリーコンサルを動員することで、自社にはなかったノウハウを活かしてより能率的にプロジェクトを進行することができます。
フリーコンサルタントが案件を獲得するには?
法人向けの営業活動
最も地道かつシンプルなのが法人向けの営業活動で自分を売り込むことです。事業主向けの交流会や知人友人の伝手などから法人の代表と直に面識を持ち、商談を通じてコンサルとしての自身を売り込み契約を勝ち取ります。
ただし、コンサルとしてのスキルと営業スキルは別物である上、もともと所属していたコンサル会社の伝手を使えないのが他業種のフリーランスと比較しても難しいところです。当然ではありますが、元所属のファームは案件を自社のコンサルにアサインさせるほうが利益になるためです。
さらに、コンサルタントの需要が顕在化している会社はすでに発注を行っているケースが多く、コンサルタントの需要がない法人の代表に営業を通してニーズを喚起させるのは、1案件の単価が高いことも相まって非常に困難です。
ファーム所属のコンサルタントでも、新規法人の開拓はパートナークラスの人が時折行える程度のもの。もちろん見返りは大きいですが、非常にレアなケースだと考えておいて間違いありません。
ホームページやSNSでのブランディング
交流会や知人友人の伝手をたどる営業活動と異なり、多方面に自身の活動やスキルを発信できるのがホームページやSNSの強みです。
特にフリーコンサルタントとしてFacebookやTwitterなどで自身のブランディングを行っているコンサルタントの数は少なく、自身のブランドが確立すれば同業から一歩抜きんでた営業ツールを獲得できます。
ただし、WEBサイトやSNSでのブランディングには時間が掛かり、契約に至るまでは顔の見えない相手と文面でのやり取りが必要になるというリスクもあります。
また、いざブランド化を行ったとしても契約に至るにはコンサルのニーズの顕在化やクロージングといった営業のスキルが必要で、上記の地道な営業活動と同様の課題に直面することになります。
フリーコンサル向けの案件紹介サービス
上述のように、直契約となるとコンサルワークとは異なる営業という専門スキルが必要となります。そこで、案件の開拓やマッチングを専門におこなっているフリーコンサル向けの案件紹介サービスを利用するのがオススメです。
コンサルファームと同様に案件紹介サービスもクライアントへの請求額とコンサルタントへの報酬額の間にマージンが発生しますが、アベイラブルの期間が長引いてしまうことへのリスクヘッジとしては妥当な金額といえます。
また、クライアント側としてはコンサルファームへの支払額よりも安価で発注できるというメリットもあり、案件紹介サービスはファームでは見られないような案件を獲得しているケースもあります。
成果報酬型の営業代行のようなポジションで、無料で登録できる案件紹介サービスを使ってみることをオススメします。
WithConsul 編集部